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ハワイのコナコーヒーが特別な理由とは?

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Updated: November 1, 2022

世界でも最高品質のコーヒー豆を探しているなら、コナコーヒーという名を耳にしたことがあるかも知れません。ホワイトハウスの晩餐会でアメリカ合衆国大統領も堪能したというコナコーヒーは、なぜこんなに人気があるのでしょう。19世紀に活躍した有名な作家マーク・トウェインでさえ、「どこで栽培されたどんな銘柄のコーヒー豆よりも豊かな風味を持っている」とコナコーヒーの美味しさを称賛しています。

コーヒー愛好家は、香りやコクにこだわったコーヒーを求めてニューヨークやサンフランシスコを探しまわるかもしれませんが、ハワイ島で栽培されたコナコーヒーに匹敵するものはありません。 

ハワイ島のコナと呼ばれる地区でのみ栽培されているコナコーヒーは、世界で最も希少なコーヒーの一つ。豆はアラビカ種の一種であるグァテマラ・ティピカという品種が定番ですが、近年では新規のコーヒー農家が新しい品種の導入も行っています。コナコーヒーがなぜ特別なのか、その理由を知るためには、コナコーヒーの歴史や生産方法、味、市場に出回っているその他のコーヒー豆と一線を画す微妙な違いなどについて学ぶことが最善策と言えるでしょう。このガイドでは、この美味しくて高品質なハワイアンコーヒーについて知っておくべきことのすべてを、詳しく説明しています。

コナコーヒーの歴史

カメハメハ2世は、1825年にオアフ島の酋長であるボキ・カマウレウレを含む側近と共にイギリスを訪れます。旅から帰ったボキは、農学者のジョン・ウィルキンソンに、彼の領地であるマノア渓谷で砂糖とコーヒーを栽培するよう依頼しました。そうしてハワイ初のコーヒーが、オアフ島のマノアで栽培されました。ハワイ島へは1828年にサミュエル・ラグルス牧師が、マノアにあるボキ酋長のコーヒーの木を分けてもらい、コナ地区南部のナポオポオで栽培を始めました。当時のハワイは砂糖の輸出がメインだったこともあり、コーヒーが商業作物として重要視されるようになったのは、ここ数十年のことです。

ラグルス牧師がオアフ島のマノア渓谷から持ってきた最初のコーヒーの木をハワイ島のコナ地区で育てることに成功すると、砂糖農園の所有者たちは、栽培する作物を砂糖からコーヒーに切り替えました。ところが残念なことに、1850年代に起きた悪天候と病害虫の発生により、ハワイ島のコーヒーはほとんどダメになってしまったそうです。

1892年にドイツ人の商人ヘルマン・ワイドマンがグアテマラからアラビカ種のコーヒーを導入したおかげで、ハワイでのコーヒー生産が再開されました。今日では、この品種はコナ・ティピカとも呼ばれ、ハワイで好まれているコーヒー豆です。いまではハワイアンコーヒーの一部として盛んに生産されているコナ・ティピカですが、導入直後は商業的な成功には至りませんでした。なぜなら、1899年に世界的なコーヒー市場の暴落が起こったからです。供給過剰により、コーヒー豆の価格は暴落しました。この頃、砂糖が人気を取り戻したので、農園の所有者達は栽培する作物を、再びコーヒーから砂糖へと切り替えました。

第二次世界大戦の頃までには再びコーヒーの需要が高まり、ハワイでもコーヒー栽培が再開されました。1960年代、ハワイ島は記録的なコーヒー豆の生産高と観光ブームを経験し、コナコーヒー農家では労働力不足に陥ったほどでした。コーヒーの人気は1970年代と1980年代に数回のアップダウンはあったものの、コナコーヒーはトップ銘柄になりました。けれども、コナコーヒーにまつわるスキャンダルがなかった訳ではありません。

1993〜1996年の間に、コーヒーサプライヤーのマイケル・ノートンが、安いコーヒー豆を100%コナコーヒーと称して販売しました。この事件で誤解を招く製品表示があったことから、ハワイから輸出されるすべてのコーヒー豆が、その正当性を証明するためにハワイ州農務省の認証を受けなければならなくなった理由です。

コナコーヒーが特別な理由とは?

世界最高峰の栽培地と生産過程をもつコナコーヒーは、他の品種とは一線を画す希少価値の高いスペシャルティコーヒーです。コナコーヒーを生産する農園は、「コナコーヒーベルト」と呼ばれるハワイ島の(北はフアラライ山から南はマウナロア山にかけての)コナ地区に点在しています。

コナコーヒーの美味しさの秘密はなんでしょう? コナ地区は火山性土壌の山岳地帯で、健康な植物の成長を促す硝酸塩、リン酸塩、鉄、マンガンを豊富に含んでいます。肥沃で保水性と通気性に優れた火山性土壌は、コーヒー豆の栽培に理想的。家族経営の農場が多いコナコーヒーベルトの土壌には、美味しいコーヒーを育てるために必要な栄養素とミネラルがたっぷり含まれているのです。

コナコーヒーを育てるには日光も必要です。朝は晴れ、午後には雨が降り、夜は穏やかなことが多いコナ西部は、コーヒー豆の栽培に最適の環境です。コナでは午後になると毎日のように雲がかかるため、西の斜面に植えたコーヒーの木が過度の太陽熱から護られます。

高度が最大で約915mのコナコーヒーベルトの西斜面は、コーヒー農家に優れた排水システムも提供しています。雨水が斜面を流れ落ちるので、コーヒー畑が氾濫しないのです。最高の環境下ですくすく育ったコーヒーの木には、甘い香りの実がなります。

ハワイのコーヒー収穫期は8月〜12月。コーヒーの実が「コーヒーチェリー」と呼ばれるくらい赤く熟したら、手作業で実を摘んで収穫した後で精製します。

収穫したコーヒーチェリーは、真水で丁寧に洗った後、発酵タンクに入れて外皮や果肉を除去して中の種子(コーヒー豆)を取り出します。このとき、コナの山の低い標高で12時間、高い標高で約24時間発酵させた後、空気乾燥します。

乾いたコーヒー豆の表面は、パーチメント(内果皮)と呼ばれる皮で覆われています。研磨機を使いパーチメントを取り除いた後の生豆を焙煎します。

農家では、出来上がったコーヒー豆がハワイ州農務省の基準を満たす高品質のコナコーヒー豆と認定されるように、収穫や精製など、各工程を慎重に行います。

コナコーヒーは、欠点のある豆の含有量、豆の水分量、生豆の色、豆の大きさという、ハワイ州が定めた4つの指標により評価されます。グレードは最も品質の高い豆から順に、エクストラファンシー、ファンシー、No. 1、セレクト、プライム、ハワイNo. 3に分類されます。なかでもコナコーヒー豆の中で最上級グレードのエクストラファンシーは、生産量が少なく希少価値が大変高い豆で、値段も高価です。

ちなみにアメリカ合衆国で唯一商業的にコーヒーを生産するハワイ州では、ハワイ島以外でもオアフ島、マウイ島、カウアイ島、モロカイ島で、それぞれコーヒーが生産されています。ハワイ農務省によるコーヒーの生産量を見てみるとと、2021〜2022年の州全体のコーヒーの作付面積は2913.74ヘクタールで、総収穫量は約12,900トンにもなるそうです。

コナコーヒーの系統は?

19世紀の作家マーク・トウェインがコナコーヒーについて語ったときのコーヒー豆は、現在のコナコーヒーと少し違っていました。この地域を訪れたとき、トゥエインは1825年にボキ酋長がブラジルからオアフ島に輸入し、その後ラグラス牧師によってハワイ島に持ち込まれたブラジリアン・ティピカ種のコーヒー豆で淹れたコーヒーを試飲したのです。ティピカ種の豆で淹れたコーヒーは、甘い香りがします。

現在、ハワイの主要なコーヒー豆の品種はグァテマラ・ティピカ種ですが、ブラジリアン・ティピカ種もまだ存在しています。1960年代になると、レッドカトゥーラ種やブルボン種のコーヒー豆もコナ地区の農園で栽培されるようになりました。

一部の農園ではグァテマラ・ティピカ種だけを専門に栽培していますが、アラビカ種の系統のコーヒー豆を何種類か栽培しているところもあります。何種類かのコーヒーを栽培する農園では、すべての豆は精製中にブレンドされ、同じように焙煎されますが、これは決してマイナスなことではありません。

ティピカ種はアラビカ種に属する一品種のため、酸味が少なく甘い香りのマイルドなコーヒー豆になります。

さまざまなティピカ種のコーヒー豆がブレンドされているということは、店で純粋なグァテマラ・ティピカ種のコーヒー豆を見つけるのは難しいということです。それでも、同じ農園で生産されるアラビカブレンドもコナ・ティピカも、その微妙な違いが非常に好まれています。

コナコーヒーは優れている?

コナコーヒーがその他のコーヒー豆よりも優れているとみなされる理由の一つは、独特の美味しさにあります。純粋なコナコーヒー豆を上手に焙煎すると、蜂蜜、ブラウンシュガー、フルーツ、ミルクチョコレートなどのフレーバーをほんのり感じる、まろやかですっきりした酸味のコーヒーを体験できます。

他にも、スパイシーなワインのフレーバーを感じられます。コナコーヒーは、一つのフレーバーが主張し過ぎることのない、調和の取れた香りが特徴です。わずかな酸味は、ナッツや柑橘類を彷彿とさせる心地よい余韻を残します。アロマも理想的で、バター、ココア、キャラメルをミックスしたような香りがします。

コナコーヒーの味、アフターテイスト、香りのバランスは、一度飲んだら忘れられないでしょう。食料品店で見つかる安価なブレンドではなく、純粋なコナコーヒーだからこその体験と言えます。

ハワイ州の規定では、コナコーヒー豆を10%以上ブレンドしてあれば「コナブレンド」と名乗ることができます。10%コナコーヒー豆が入ったコナブレンドの製品は、純粋なコナコーヒーではありません。中には10%未満のコナコーヒー豆と世界の別の地域産のコーヒーで構成されたものが、コナブレンドと称して販売されている場合もあります。売り手がこれを行う理由は、高い評価を受けているコナの名前を使って儲けるためです。

残念ながら、低品位のコーヒー豆がブレンドされていると、コナコーヒー本来の風味が減少します。期待されるようなコナコーヒーの持つ豊かさやまろやかさとは、違ったものになるでしょう。

純粋なコナコーヒーを楽しむなら、苦味のある豆、未熟な豆、または病気の豆など、欠点のある豆が混ざっていない厳選された豆を選ぶ必要があります。豆本来のフレーバーを引き出すためには、精製時の清潔さも影響します。

コナコーヒーが高いのはなぜ?

1990年代半ばに起きたノートンのスキャンダルの後、コナコーヒーを栽培、生産、販売するハワイの農家、小売業者、加工業者が集まり、コナコーヒー評議会(KKC)を設立しました。

その主な目的は、コナ製品とラベル付けされた安価なブレンド品ではなく、純粋な100%コナコーヒー豆を、バイヤーが確実に入手できるようにすることです。評議会では、コナコーヒー生産者の利益を最優先し、ブランド名を法的に保護しながら、純粋なコナコーヒーの販売を促進しています。

厳重な保護体制と品質保証基準が整っていることを見ても、コナコーヒーが世界で最も高価なコーヒー豆の一つであるのも不思議ではないでしょう。コナコーヒーは生産に手間がかかることも、コストに大きく影響しています。

コナコーヒーは厳選されたコーヒーチェリーを手摘みするため、収穫に大変手間がかかり人件費もかさみます。コーヒー業界全体で見ると、世界のほとんどの農家は機械でコーヒーの木を揺すり、コーヒーチェリーを収穫しています。その方法だと、ちょうど良く熟したチェリーだけでなく、熟し過ぎたものや未熟なものも混じってしまい、マイルドなコーヒーではなく、雑味のある苦いコーヒーになってしまいます。

コナの農園では、数ヶ月かけて同じ木から最高の赤いコーヒーチェリーだけを収穫します。サイズによって等級別に分けた後、皮を剥き豆を取り出し、乾燥させると生豆になります。農園や小売業者では、生豆を焙煎したものを販売しています。

これらの作業を行うために、コナのコーヒー農家や労働者は、世界有数のコーヒー生産国であるエチオピアやグアテマラのコーヒー労働者よりも高い賃金を受け取っています。

コーヒーチェリーを機械で収穫すると1ポンドあたり3セントの費用がかかりますが、コナでは1ポンドあたり75〜85セントの人件費がかかります。

コナ地区では、バイヤーは1ポンドあたり約8ドルで木から直接コーヒー豆を手に入れることができますが、この価格にはそれ以外の経費は含まれていません。農地代、人件費、燃料費、焙煎するための電気代、マーケティング費、税金を考慮すると、100%コナコーヒーの価格は1ポンドあたり45〜60ドルに跳ね上がります。

コナコーヒーはまた、世界で最も希少なコーヒー豆の一つです。アメリカ合衆国で商品作物としてコーヒー豆を生産しているのは、ハワイ州だけです。その中でもコナコーヒーは世界シェアの約1%しか占めていないため、どうしても需要と価格が高くなります。

最後に

他に類をみないおいしいコーヒーを体験したいなら、コナコーヒーは絶対おすすめです。コナコーヒーは、栽培から商業的に軌道に乗るまで何十年もかかりましたが、現在コナコーヒーベルトで育ったコーヒー豆は高品質で、複製が難しい独特の複雑なフレーバーと美味しさを生み出しています。

栄養豊富な火山土壌のコナ地区の土地、時間と手間のかかる収穫プロセス、手摘みの優れた品質を備えたコナコーヒーは、世界的に称賛されていて、値段も高騰しています。

コナコーヒーと主張するブランドでも、他の地域の豆を含む安価なコナブレンドでは、100%コナコーヒーと同じ味わいは得られません。また、コナコーヒーほど豊かで興味深い歴史を持つ希少価値の高いコーヒーは滅多にありません。

コナコーヒーがなぜ特別なのか、その歴史、値段の高い理由などが分かったところで、コナコーヒーを飲んでみたくなりませんか?

ホノルルコーヒーは、ハワイでもトップクラスのコナコーヒー供給業者の一つです。そのコーヒー農園では、独自の豆を栽培し、地元ハワイの店で希少価値の高い本物のコナコーヒーを販売しています。コーヒー豆を焙煎するときは、コーヒーの自然な甘さを前面とセンターに据え、さらにフルーティーな香りを高めるための工夫を凝らしています。ぜひ味わってみて下さい!